2007年10月25日
安土城考古博物館
のどかな田園風景の中、きぬがさ山の麓にある近江風土記の丘。
文芸の郷とも呼ばれ、様々な施設、建物が広がっており、JR琵琶湖線の車窓からも見渡すことができます。
その風土記の丘の中で、一際目立つ建物が、安土城考古博物館。


各季節ごとに、特別展、企画展が開催されています。
今は、戦国・安土桃山の造像Ⅱ-神像彫刻編と題して、秋季特別展の真っ只中。
仏像はお寺等でもよく拝見するのですが、神像とはとても珍しいような。。。
そして安土といえば、織田信長
私、初雫は、生まれも育ちもシガサクだけど、シガサクといっても北の方。。。
豊臣秀吉を崇拝する地域なのです。
なので信長に関して、小学校の授業程度の知識しかない初雫なのですが、
戦国と太古の浪漫に浸ってみようと、安土城考古博物館を訪れてきました。

普段は緑の中に立つ博物館。今は秋の象徴のコスモス畑
が辺りをピンクに染めています。
そして夏が盛りのはずのひまわり
も何故か満開。


取材の日は10月半ば頃。コスモスもひまわりも、つぼみがまだまだたくさんあり、10月末くらいまでは十分楽しめるのではないでしょうか。


きぬがさ山の麓、そして安土城址が近いこともあり、辺りはハイキングの途中で、昼食中
の方々もちらほら。土日はさらに賑わうのでしょうか
博物館の入り口にも、館内への泥の侵入を防ぐため、ハイキングの方向けにスリッパが設置してありました。
博物館入って右手にある喫茶店
では、軽食もいただけるほか、刀や信長、秀吉、家康のミニチュア像、など、戦国ファンには興味津々
と思われる商品も販売されています。
この喫茶店の横を通り過ぎ、奥へと進んでいくと、チケット売り場、そして展示室です。
入って右手が、第一展示室、弥生、古墳時代がテーマ
左手が第二展示室、、安土城と織田信長を中心に戦国時代がテーマ
正面が、今回の特別展となっています。

この別れ口で、上を見上げてみると、八角形の望楼。安土城の天守がイメージされています。
下からは階段も見えるのですが、現在は立ち入り許可はされていないとのことでした。
以前は、上から下を見下ろす図は、想像以上に高く感じ、足がすくんで動けなくなる方がたくさんいらしゃったとか。
確かに4階分の吹き抜けになっており、青い天井が、下から見上げても非常に高く感じます。
まずは、第一展示室に入ってみました。
こちらの展示室は、弥生、古墳時代が中心です。
実際に触って、見て、着て
、入って
様々なことを体験しながら学べる工夫がされていました。

入って右手には、大きな岩? 中に入って古墳の中を体験


鏡を持ち上げてみたり、古代人の日常着、貫頭衣を着て、その姿を鏡に映してみたり。
博物館より徒歩15分ほどのところに、瓢箪山古墳があるのですが、その石室の実物大模型も展示されています。滋賀県最大の前方後円墳だそうです。この古墳などから、古墳時代の歴史が知ることができます。
大岩山遺跡からは銅鐸が出土。
展示されているものは、多くは複製品ですが、2個は実物。
親指大ほどの小さな小さな銅鐸も。。。
実物が見られる感動はもちろん、実物と複製品の違いを全く感じない技術にも驚きました。

パソコンでは、滋賀太郎くんのものしり考古学として、弥生時代、古墳時代、滋賀の遺跡など、テーマ別に勉強できるようになっています。

第二展示室は戦国時代を中心に紹介されています。
信長侵略以前の近江の城。小谷城、きぬがさ山にあったとされる観音寺城。安土城。
日本の中世に興味のある方は、ここでじっくり勉強することができます。
信長以前にこの地を治めていた佐々木六角氏についても触れられていました。
安土=信長のイメージがとても強かったのですが、安土は信長の力だけでなく、太古の昔からの営み、歴史があってこその土地だったのだと、気づかされます。


信長研究室。信長や中世に関する図書が多数あり、じっくり勉強できるようベンチも設置されています。
写真後ろに小さく写るのは、様々な人によって描かれた信長像。
安土城付近にあった豊臣秀吉の邸宅の様子。
映像シアターでの安土城発掘調査の模様や安土城と城下町の復元映像の放映。
様々な場面から、安土での中世を様子が理解できました。


今回の特別展、戦国・安土の造像Ⅱ-神像彫刻編です。
平成16年に仏像彫刻の特別展をされたのだそうですが、今回はその続編となります。
戦国・安土桃山となっていますが、展示はもっと以前のものから江戸時代まで、神像の変化を見ることができます。
滋賀の各地の神社からお借りした神像が主になっていますが、数点は全国各地から、集められたもの。
いずれも滅多に拝見することができないものばかりです。
時代を追って見ていくと、最初は神とは、姿形のないもの。
それが霊木、霊石、自然界に自然にあるもの。
仏教の伝来により、神というものが、形作られていくというのが、時代を追って理解できます。
左写真、真ん中にいらっしゃるのは、一見、地蔵菩薩。仏像に見えるのですが、こちらも神様なのだそうです。
そして、江戸時代に入っていくと、徳川家康の神像も。
思えば、明治以前までは、神も仏も同じ場所で祭られていました。
日本独自の神仏に関する崇拝の仕方を垣間見ることができた気がします


二階はセミナールーム。そして考古に関する資料が満載の図書室
展示室にもあったのですが、階段の踊り場付近にもステンドグラスが設置され、西洋の文化を取り入れようとされた信長の心を感じます。



チケット売り場前のパソコンや図書室、回廊展示は無料
近くまで来たけど、時間がない!、入館料がもったいないかも、といわれる方は
このエリアだけでも、安土の歴史の一端に触れることができます。


近寄ってみると、テーブルには信長時代の地図が書いてありました。

実際にかわらや土器を触ることができます。
この向こうのガラス戸の中では、土器の復元などの作業中。
中で作業中の方と思わず目が合い、会釈


館内にはあちこちに顔出し看板が。
ひこにゃんもいました。隣のお城のお殿様のは誰なんでしょう?



安土考古博物館は、近江風土記の丘に建っています。
風土記の丘には、県内各地から移築された建物が、点在。
中に入ることもできます。


左写真は、大津京都間の街道にしかれた車石。牛馬車の通行を容易にするためのものだそうです。
右写真は、大津逢坂付近にあった常夜燈。



左から、信長の館、文芸セミナリヨ、安土マリエート。
信長の館には、安土城の天守が再現されており、考古博物館で飽き足りない方は、こちらに寄ってみてはいかがでしょうか?
文芸セミナリヨには、安土に日本で最初にオルガンが伝えられたことにちなみ、大きなパイプオルガンが設置されています。その音色は神秘的。定期的に催し物が開かれています。
安土マリエートは総合体育館。グラウンドもあり、この日は、シニアの方々がゲートボールを楽しまれていました。

一日では、回りきれないくらいの楽しさ満載の近江風土記の丘、文芸の郷。
次回のしがまにあウマしが日記では、文芸の郷の中にあるレストランを紹介予定です。
■開館15周年記念 平成19年秋季特別展 戦国・安土桃山の造像Ⅱ-神像彫刻編-
会期:平成19年10月13日(土)~11月18日(日)
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜
入場料:大人860円 高大生610円 小中生400円
※情報は2007年10月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
※展示室は特別に許可を頂き、撮影しています。
*************************************
安土城考古博物館
★住所 蒲生郡安土町下豊浦6678
★電話 0748-46-2424
★時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
★休館日 月曜(月曜が祝日、振り替え休日の場合は翌日)、年末年始
★入館料 常設展示 大人350円 高大生250円 小中生150円 ※特別展については、別途料金が必要。
信長の館との共通券 大人680円
★HP http://www.azuchi-museum.or.jp/
★地図 地図はこちら
文芸の郷とも呼ばれ、様々な施設、建物が広がっており、JR琵琶湖線の車窓からも見渡すことができます。
その風土記の丘の中で、一際目立つ建物が、安土城考古博物館。
各季節ごとに、特別展、企画展が開催されています。
今は、戦国・安土桃山の造像Ⅱ-神像彫刻編と題して、秋季特別展の真っ只中。
仏像はお寺等でもよく拝見するのですが、神像とはとても珍しいような。。。
そして安土といえば、織田信長

私、初雫は、生まれも育ちもシガサクだけど、シガサクといっても北の方。。。
豊臣秀吉を崇拝する地域なのです。
なので信長に関して、小学校の授業程度の知識しかない初雫なのですが、
戦国と太古の浪漫に浸ってみようと、安土城考古博物館を訪れてきました。
普段は緑の中に立つ博物館。今は秋の象徴のコスモス畑

そして夏が盛りのはずのひまわり

取材の日は10月半ば頃。コスモスもひまわりも、つぼみがまだまだたくさんあり、10月末くらいまでは十分楽しめるのではないでしょうか。
きぬがさ山の麓、そして安土城址が近いこともあり、辺りはハイキングの途中で、昼食中


博物館の入り口にも、館内への泥の侵入を防ぐため、ハイキングの方向けにスリッパが設置してありました。
博物館入って右手にある喫茶店


この喫茶店の横を通り過ぎ、奥へと進んでいくと、チケット売り場、そして展示室です。
入って右手が、第一展示室、弥生、古墳時代がテーマ
左手が第二展示室、、安土城と織田信長を中心に戦国時代がテーマ
正面が、今回の特別展となっています。
この別れ口で、上を見上げてみると、八角形の望楼。安土城の天守がイメージされています。
下からは階段も見えるのですが、現在は立ち入り許可はされていないとのことでした。
以前は、上から下を見下ろす図は、想像以上に高く感じ、足がすくんで動けなくなる方がたくさんいらしゃったとか。
確かに4階分の吹き抜けになっており、青い天井が、下から見上げても非常に高く感じます。
まずは、第一展示室に入ってみました。
こちらの展示室は、弥生、古墳時代が中心です。
実際に触って、見て、着て


様々なことを体験しながら学べる工夫がされていました。
入って右手には、大きな岩? 中に入って古墳の中を体験

鏡を持ち上げてみたり、古代人の日常着、貫頭衣を着て、その姿を鏡に映してみたり。
博物館より徒歩15分ほどのところに、瓢箪山古墳があるのですが、その石室の実物大模型も展示されています。滋賀県最大の前方後円墳だそうです。この古墳などから、古墳時代の歴史が知ることができます。
大岩山遺跡からは銅鐸が出土。
展示されているものは、多くは複製品ですが、2個は実物。
親指大ほどの小さな小さな銅鐸も。。。

実物が見られる感動はもちろん、実物と複製品の違いを全く感じない技術にも驚きました。
パソコンでは、滋賀太郎くんのものしり考古学として、弥生時代、古墳時代、滋賀の遺跡など、テーマ別に勉強できるようになっています。
第二展示室は戦国時代を中心に紹介されています。
信長侵略以前の近江の城。小谷城、きぬがさ山にあったとされる観音寺城。安土城。
日本の中世に興味のある方は、ここでじっくり勉強することができます。
信長以前にこの地を治めていた佐々木六角氏についても触れられていました。
安土=信長のイメージがとても強かったのですが、安土は信長の力だけでなく、太古の昔からの営み、歴史があってこその土地だったのだと、気づかされます。
信長研究室。信長や中世に関する図書が多数あり、じっくり勉強できるようベンチも設置されています。
写真後ろに小さく写るのは、様々な人によって描かれた信長像。
安土城付近にあった豊臣秀吉の邸宅の様子。
映像シアターでの安土城発掘調査の模様や安土城と城下町の復元映像の放映。
様々な場面から、安土での中世を様子が理解できました。
今回の特別展、戦国・安土の造像Ⅱ-神像彫刻編です。
平成16年に仏像彫刻の特別展をされたのだそうですが、今回はその続編となります。
戦国・安土桃山となっていますが、展示はもっと以前のものから江戸時代まで、神像の変化を見ることができます。
滋賀の各地の神社からお借りした神像が主になっていますが、数点は全国各地から、集められたもの。
いずれも滅多に拝見することができないものばかりです。
時代を追って見ていくと、最初は神とは、姿形のないもの。
それが霊木、霊石、自然界に自然にあるもの。
仏教の伝来により、神というものが、形作られていくというのが、時代を追って理解できます。
左写真、真ん中にいらっしゃるのは、一見、地蔵菩薩。仏像に見えるのですが、こちらも神様なのだそうです。
そして、江戸時代に入っていくと、徳川家康の神像も。
思えば、明治以前までは、神も仏も同じ場所で祭られていました。
日本独自の神仏に関する崇拝の仕方を垣間見ることができた気がします

二階はセミナールーム。そして考古に関する資料が満載の図書室

展示室にもあったのですが、階段の踊り場付近にもステンドグラスが設置され、西洋の文化を取り入れようとされた信長の心を感じます。
チケット売り場前のパソコンや図書室、回廊展示は無料

近くまで来たけど、時間がない!、入館料がもったいないかも、といわれる方は
このエリアだけでも、安土の歴史の一端に触れることができます。
近寄ってみると、テーブルには信長時代の地図が書いてありました。
実際にかわらや土器を触ることができます。
この向こうのガラス戸の中では、土器の復元などの作業中。
中で作業中の方と思わず目が合い、会釈

館内にはあちこちに顔出し看板が。
ひこにゃんもいました。隣のお城のお殿様のは誰なんでしょう?
安土考古博物館は、近江風土記の丘に建っています。
風土記の丘には、県内各地から移築された建物が、点在。
中に入ることもできます。
左写真は、大津京都間の街道にしかれた車石。牛馬車の通行を容易にするためのものだそうです。
右写真は、大津逢坂付近にあった常夜燈。
左から、信長の館、文芸セミナリヨ、安土マリエート。
信長の館には、安土城の天守が再現されており、考古博物館で飽き足りない方は、こちらに寄ってみてはいかがでしょうか?
文芸セミナリヨには、安土に日本で最初にオルガンが伝えられたことにちなみ、大きなパイプオルガンが設置されています。その音色は神秘的。定期的に催し物が開かれています。
安土マリエートは総合体育館。グラウンドもあり、この日は、シニアの方々がゲートボールを楽しまれていました。
一日では、回りきれないくらいの楽しさ満載の近江風土記の丘、文芸の郷。
次回のしがまにあウマしが日記では、文芸の郷の中にあるレストランを紹介予定です。
■開館15周年記念 平成19年秋季特別展 戦国・安土桃山の造像Ⅱ-神像彫刻編-
会期:平成19年10月13日(土)~11月18日(日)
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜
入場料:大人860円 高大生610円 小中生400円
※情報は2007年10月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
※展示室は特別に許可を頂き、撮影しています。
*************************************
安土城考古博物館
★住所 蒲生郡安土町下豊浦6678
★電話 0748-46-2424
★時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
★休館日 月曜(月曜が祝日、振り替え休日の場合は翌日)、年末年始
★入館料 常設展示 大人350円 高大生250円 小中生150円 ※特別展については、別途料金が必要。
信長の館との共通券 大人680円
★HP http://www.azuchi-museum.or.jp/
★地図 地図はこちら
Posted by しがまにあスタッフ at 20:00
│蒲生郡