7月になり、いよいよ暑い夏の到来ですね。
梅雨時で、雨も多いこの頃、いかがお過ごしですか?
今回は、梅花藻や居醒の清水でも有名な
醒井に行ってきました。
醒井は、中山道の宿場町。
61番目の宿場として、古くから交通の要衝としてその名をはせてきました。
醒井に来られたら、最初に訪れていただきたいのが「米原市醒井宿資料館」です。
こちらの資料館は「旧醒井郵便局舎」と「旧醒井宿問屋場」の二つから
構成されています。
まず、訪れたのは、「旧醒井郵便局舎」のほうです。
「旧醒井郵便局舎」は、大正4年(1915)年に建設されました。
昭和48年までは「醒井郵便局」として使用されていたのです。
この「旧醒井郵便局舎」は洋風の木造2階建て。ウィリアム・メリル・ヴォーリズ
が設計に関ったとされている「ヴォーリズ建築」として有名です。
昭和(1934)年に大規模な改築がなされ、外側をモルタル張りにされました。
建物の上のほうに
「局便郵井醒」と右から文字が書かれているのが
わかりますね。
さらに真ん中のあたりには「郵便・電信・電話・為替・貯金・保険・年金」と書かれた看板が
残っています。建物の前には最近あまり見かけることがない円形の筒型ポスト
というのも情緒があふれていますね。
館内は、1階が展示室。
壁には、地図や写真のパネルなどが展示され、六軒茶屋の模型も置いてあります。
休憩所として、無料開放されているので、ここで醒井について詳しく勉強してから
まわるのがオススメです。
1階の天井には、つばめの巣が。この日もつばめが行き来していましたが、
うまく写真におさめられず残念です。
そんなつばめの姿などが心を和ませてくれるくつろぎのスペースとなっています。
そして、ぜひ2階も見ていただきたいです。(2階は有料)
醒井宿の庄屋・問屋をつとめられた江龍宗左衛門家に伝わる古文書が
展示されています。
2階は、和室があります。
また、ちょっと不思議な窓ガラスがあり、写真ではわかりにくいですが、
波打って見えるのです。
醒井宿や中山道についての詳しいパネル展示もされています。
「旧醒井郵便局舎」を出て、今度は「旧醒井宿問屋場」へと向かいます。
こちらは江戸時代の前期、元禄時代の頃に建てられた木造平屋建てです。
問屋場というと江戸時代に宿場を通行する大名や役人に食材や人足や馬などを
調達、荷物の積み替えの引継ぎ事務を行っていたところです。
昔のままの形で残っているため、大変貴重な建物なのです。
中にもいろいろな説明が書いてあります。
醒井といえば、その名の由来となったのが、「居醒の清水」です。
伊吹山の大蛇退治で高熱により苦しまれた日本武尊がこの「居醒の清水」で
熱を冷まし、回復されたということです。
平成名水百選にもなっている水はとてもきれいで澄んでいます。
さわってみるとひんやりしてとても気持ちがいいです。
すぐそばには加茂神社。日本武尊の像も立っています。
加茂神社からは醒井の古くて情緒あふれる町並みを見ることができます。
また醒井には古くから三水四石という名所があるそうです。
三水とは、この居醒の清水、十王水、そして、西行水です。
四石とは、蟹石、日本武尊が腰を下ろしたとされる腰掛石(こしかけいし)、
日本武尊が馬の鞍を置いたとされる鞍懸石(くらかけいし)影向石(ようごうせき)の
四つの石だそうです。
観光する前に醒井宿資料館で少し勉強してから行くと、ますます興味深い旅に
なりそうですね!