鵜川四十八体石仏群(広域レンタサイクル)

しがまにあスタッフ

2008年09月18日 20:00

暑さも一段落し、いよいよ行楽の季節がやってきました。
車でドライブもいいですが、昨今、人気を呼んでいるのが
電車で出かけて、徒歩や自転車で散策を楽しむエコ観光。

そこでご紹介したいのが、レンタサイクルを活用して
湖西・高島をめぐる観光コースです。



今回行ってきたのは鵜川四十八体石仏群などが点在し、
遊歩道が整備された「近江湖の辺の道」や「いにしえの街道・西近江路」。


高島市にはJRの駅や道の駅で乗り捨てできる
「広域レンタサイクル」があり、とっても便利でおすすめです。
詳細はこちら 
(窓口:JRマキノ駅、近江今津駅、新旭駅、安曇川駅、近江高島駅、
道の駅しんあさひ風車村、道の駅くつき新本陣の各観光案内所)



今回の出発点は近江高島駅。ガリバーの前で記念写真を撮って、いざスタート!
駅東口から南へ向かうと、赤く舗装された「近江湖の辺の道」が。



すぐ見えてくるのが「乙女ヶ池」。
琵琶湖の内湖で、古くは洞海と呼ばれ、壬申の乱(672年)や
天平宝字8年(764年)の「恵美押勝の乱」の戦場となった
ともいわれている場所です。



現在は公園として整備され、休日ともなると
ハイキング客や釣り人でにぎわっています。


乙女ヶ池からさらに南下し、湖岸の国道へ。
「西近江路」の石碑から再び山手へ入ります。



山の入口でみつけたのは万葉歌碑。高島市にいくつか設けられているものの一つで
このあたりにちなんだ万葉集の歌が刻まれています。

思ひつつ 来れど来かねて水尾が崎 真長の浦をまたかへり見つ



木立を抜けると、見えてくるのは山を切り開いた古い墓地。


その前に見えるのが「鵜川四十八体石仏群」です。



花崗岩石で作られた高さ約1.6mの阿弥陀如来像群。


これは室町時代後期、観音寺城(現安土町)の城主・佐々木六角義賢が
亡き母の菩提を弔うために観音寺から見て対岸にあたる鵜川に石仏を建立したもの。



48体のうち現在、鵜川に残されているのは33体。
13体は大津市坂本の慈眼堂に安置され、残り2体は行方知れずになっているそう。


東を向いて静かに並んで座している石仏は
大きさも、お顔の表情も少しずつ違っています。



400年以上の長い歳月を経て、石は風化し、ところどころ苔むしているところも。


仏様がそろって
ご覧になっているのは
観音寺の方向。

いまは木々が生い茂り、
その狭間から吹いてくる
湖の風を感じるのみ。
























周囲にはほかにも大小の石仏が並び、ここが長く信仰の場として
大切にされてきたことが伝わってきます。
西近江路を経て、京と北陸を行き交ったたくさんの旅人たちも
この石仏に道すがら手を合わせたのでしょうか。



石仏の前の山道をさらに南へ向かうと、一瞬、木立が途切れる場所がありました。


目の前に湖面が広がり、遠く沖島が見えます。
遠い昔、仏様たちが見ていたのもこんな風景だったのかもしれません。


再び湖岸へ出て南下し、ペダルを踏みます。


すると、見えてきたのは湖のなかに大きな朱塗りの鳥居。
近江最古ともいわれる「白鬚神社」の大鳥居です。



社名の通り、延命長寿・長生きの神様として知られ、
縁結び・子授け・開運招福・学業成就・交通安全・交通安全にご利益があるとか。



神社の前の国道を渡ると
湖岸へ降りる石段が
設けられています。
鳥居の前の水面は
青く透明。
魚たちが
泳いでいる姿も
見ることができるほど。
























湖に浮かぶ鳥居の姿にひかれて、昔から多くの人が訪れたといいます。
境内には紫式部や松尾芭蕉、与謝野鉄幹・晶子の歌碑が立てられていました。



いにしえの旅人たちが見た風景を、同じように自分も眺めているなんて
ちょっと不思議な感覚がしますよね。



ここから湖岸の道を堪能するもよし、高島駅前へ戻り
「高島びれっじ」でキャンドル体験や、ここならではの味を楽しむもよし。



鯖寿司で有名な「旭屋」高島びれっじ店の
十割そばは来週のウマしが日記でもご紹介します。お楽しみに!




※情報は2008年9月現在。詳しくは直接お問い合わせください。



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鵜川四十八体石仏群
★住所  高島市鵜川(JR湖西線 近江高島駅下車 車5分)
★電話  社団法人びわ湖高島観光協会
高島案内所 0748-36-8135
★HP  http://www.eonet.ne.jp/~takashima-kan/48sekibutsu.htm
★地図  地図はこちら

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