鈴鹿山脈はいまが紅葉のみごろ。
西麓の北から南にかけて点在する西明寺、金剛輪寺、百済寺の
天台宗の三名刹は「湖東三山」と呼ばれ、多くの人でにぎわいます。



写真の国宝・三重塔などで知られる西明寺は三山の最北。
平安から室町時代にかけて祈願道場や修業道場として栄え、
境内には１７の諸堂、３００の僧坊があったといわれています。

戦国末期、信長の焼き討ちにあいましたが、
本堂、三重塔、二天門が難を免れ現存しています。


　

山門から二天門へ、参道を上がっていくにつれ色濃くなる紅葉。




国宝第一号としても名高い本堂は、鎌倉初期に飛騨の匠が建立したもの。
御本尊の薬師如来は秘仏ですが、脇待侍である日光、月光菩薩と
ケンゾクである十二神将、四天王は須弥壇の上にお祀りされています。

　

干支の動物を冠に乗せた十二神将があることから「干支寺」とも呼ばれる西明寺。
自分の生まれた年の神様に願いを託します。
写真は来年の干支、亥の年守り本尊「毘羯羅大将（びきゃらたいしょう）」。


　

鎌倉後期に建立されたといわれる三重塔は国宝。
須弥壇の四天柱には本尊の大日如来の智徳を表す菩薩像が描かれ、
全面に広がる法華経変相図の極彩色は圧巻。
（特別拝観料1000円。文化財保護のため雨天は拝観中止）

　
　
　


また、西明寺のもう一つの見どころは
秋から春にかけて咲き続ける樹齢250年の天然記念物「不断桜」。
紅葉との競演は一件の価値あり。

　


11月30日（木）までは近江鉄道尼子駅からのシャトルバスも出ています。



※情報は2006年11月現在。詳しくはお問い合わせください。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
西明寺（さいみょうじ）
★住所　　犬上郡甲良町池寺26
★電話　　0749-38-4008
★入山料　大人５００円・中学生３００円・小学生１００円
　　　　　　　三重塔内特別拝観料1000円
★参拝　　８:00～17:00
★地図　　地図はこちら
★ＨＰ　　 http://www.saimyouji.com/index.html