2012年08月23日
金仙滝・飛龍の滝
この夏、節電対策で公共施設やデパートなどへ出かける人も増えていますが
「天然の涼」を求めて、滝を見に出かけませんか?
しがまにあでは、これまでにもいくつかご紹介してきましたが
(三筋の滝・九品の滝)
今回ご紹介するのは、規模は小さいながらも
山歩きが苦手という人でも比較的気軽に訪れることができるスポット。
大津市坂本エリアにある「金仙滝」と「飛龍の滝」の二つの滝です。
「金仙滝」があるのは、大津市滋賀里。
あまり大きくはない滝ですが
京阪石坂線の滋賀里駅から、大人の足で30~40分ほどのところにあり
途中、史跡などがいくつも見られます。
ちょっとしたハイキングにおすすめ。
駅を降りたら、すぐそばの交差点を山手へ。
坂の先に八幡神社があり、そこを左へ進みます。
そこから最初の辻を山に向かいます。
ずんずん進むと、湖西バイパスをまたぐ陸橋に出るので
それをさらに山手へ。
このあたりからは、どこかなつかしい山里の風景。
道しるべには、百穴古墳まで200m、崇福寺跡まで700mの文字。
この崇福寺跡近くに滝はあります。
のぼってきた坂を振り返ると、一望できる琵琶湖。
家並みがなくなり、谷川に沿ってあがっていくと
右手に見えてきたのが「百穴古墳」。
木立のなかにいくつもの大きな石が見えます。
これは古墳時代の石棺の跡なのだとか。
いよいよこのあたりから林道へ。
少し行くと、小さなお堂が見えてきます。
中をのぞいてびっくり。奥の壁が抜けていて、そこからのぞいているのは
大きな石の仏様。
こちらは「志賀の大仏」とも呼ばれる石づくりの弥勒菩薩坐像で
高さはおよそ3.5m。13世紀ごろのものと伝わっています。
ここは「志賀山越え」と呼ばれる古道で
峠むこうの山中町の西教寺の門前にも少し小さめの石仏があり
山越えの双方の入り口に鎮座して、旅人の安全を見守っているのだとか。
仏様に手をあわせたら、いざ滝へ。
二つに分かれた道を右へ行くと「崇福寺跡」。
さらに二手に別れているので、ここを右に。
東海道自然歩道に入ります。
このあたりにあった崇福寺は、大津宮の遷都にゆかりの深い古い寺。
遷都を行った天智天皇が、夢のお告げで示された地に使いを送ってみると
そこに老人がいて、昔この地に仙人がいたと語って姿を消しました。
これを神託と得た天皇が建立したのが崇福寺。
志賀寺とも呼ばれ、『今昔物語』や『拾芥抄』にも登場しており
その跡は国の史跡に指定されています。
山道のすぐそばにも小さな石仏様が。
川沿いに歩いていくと、ありました! 「金仙滝」の立て札。
滝の高低差は3~4mほどでしょうか。
清らかな水しぶきがあがっていて、とっても涼やか。
滝の落ち口が細くすぼまっているので
岩肌をすべってすそ広がりになっている姿も美しい!
深呼吸すると、マイナスイオンを胸いっぱいに吸い込んだ気分です。
滝の横には洞穴がありました。これは作られたものでしょうか?
洞穴にはお供えの跡もありました。
仙人の伝説が残る地だけに気になります。
滝に沿って山道があるので、道に戻って少し登れば
滝を真上から見ることもできました。
ただし、危ないのでくれぐれも足元にご注意を。
山を下ったら、せっかくなのでほんの少し足を延ばして
坂本本町の飛龍の滝も見に行ってみましょう。
同じく京阪石坂線で終点の坂本へ。
比叡山のお膝元で、美しい石積みの町並みで知られています。
まちを流れる大宮川。その上流、日吉大社の境内に滝はあります。
大宮川に架けられたこの橋。
豊臣秀吉が寄進したもので、石橋としては日本最古級です。重要文化財。
この川は瀬が浅く、流れも穏やかで、神社の木立が日差しを防いでくれるため
子供たちの絶好の遊び場。
実は私も子供のころ、よくここで水遊びをしました。
この日も、川に足を浸して涼んでいる何組かの親子連れを見かけました。
ただし、神社の境内なので水着や裸になるのはご法度。ご注意を。
境内には入苑協賛料300円(子供150円)を払って入ります。
紅葉の美しさでも知られる日吉大社ですが、
夏のこの時期、せせらぎが響くなか、石橋と青もみじのコントラストも見事です。
境内を奥へと進みます。
西本宮の左手に「日吉山荘」の文字。
この奥にあるのが「飛龍の滝」。
説教浄瑠璃『愛護の若』にも登場し、古くから知られる美しい滝です。
滝の横にある古い建物は昭和2年築。
ここで川魚料理や牛すきをいただくことができます。
この日も予約があるそうで、川床の特等席ですき焼きの準備が始まっていました。
牛すきは4095円とか。
おそばや甘酒、お茶だけでも利用できます。
お店が空いているのはお昼から9時。ただし6時以降は予約制とか。
せっかくなのでお抹茶セット(525円)で一服。
蝉の声をかきけすほどの滝の響き。
木立が日差しを遮っているうえに、川辺の涼しさもあいまって
夏とは思えないほど。
そんななかで、あたたかいお茶や甘酒をいただくのも一興です。
まだまだ暑さは続きますが、クーラーの部屋を出て
爽やかな涼を求めに出かけてみませんか。
※情報は2012年8月現在です。
金仙滝
飛龍の滝
************************************
金仙滝
★場所 大津市滋賀里甲
★地図 地図はこちら
飛龍の滝
★場所 大津市坂本本町 日吉大社内
(日吉山荘 電話:075‐578‐0065)
★地図 地図はこちら
「天然の涼」を求めて、滝を見に出かけませんか?
しがまにあでは、これまでにもいくつかご紹介してきましたが
(三筋の滝・九品の滝)
今回ご紹介するのは、規模は小さいながらも
山歩きが苦手という人でも比較的気軽に訪れることができるスポット。
大津市坂本エリアにある「金仙滝」と「飛龍の滝」の二つの滝です。
「金仙滝」があるのは、大津市滋賀里。
あまり大きくはない滝ですが
京阪石坂線の滋賀里駅から、大人の足で30~40分ほどのところにあり
途中、史跡などがいくつも見られます。
ちょっとしたハイキングにおすすめ。
駅を降りたら、すぐそばの交差点を山手へ。
坂の先に八幡神社があり、そこを左へ進みます。
そこから最初の辻を山に向かいます。
ずんずん進むと、湖西バイパスをまたぐ陸橋に出るので
それをさらに山手へ。
このあたりからは、どこかなつかしい山里の風景。
道しるべには、百穴古墳まで200m、崇福寺跡まで700mの文字。
この崇福寺跡近くに滝はあります。
のぼってきた坂を振り返ると、一望できる琵琶湖。
家並みがなくなり、谷川に沿ってあがっていくと
右手に見えてきたのが「百穴古墳」。
木立のなかにいくつもの大きな石が見えます。
これは古墳時代の石棺の跡なのだとか。
いよいよこのあたりから林道へ。
少し行くと、小さなお堂が見えてきます。
中をのぞいてびっくり。奥の壁が抜けていて、そこからのぞいているのは
大きな石の仏様。
こちらは「志賀の大仏」とも呼ばれる石づくりの弥勒菩薩坐像で
高さはおよそ3.5m。13世紀ごろのものと伝わっています。
ここは「志賀山越え」と呼ばれる古道で
峠むこうの山中町の西教寺の門前にも少し小さめの石仏があり
山越えの双方の入り口に鎮座して、旅人の安全を見守っているのだとか。
仏様に手をあわせたら、いざ滝へ。
二つに分かれた道を右へ行くと「崇福寺跡」。
さらに二手に別れているので、ここを右に。
東海道自然歩道に入ります。
このあたりにあった崇福寺は、大津宮の遷都にゆかりの深い古い寺。
遷都を行った天智天皇が、夢のお告げで示された地に使いを送ってみると
そこに老人がいて、昔この地に仙人がいたと語って姿を消しました。
これを神託と得た天皇が建立したのが崇福寺。
志賀寺とも呼ばれ、『今昔物語』や『拾芥抄』にも登場しており
その跡は国の史跡に指定されています。
山道のすぐそばにも小さな石仏様が。
川沿いに歩いていくと、ありました! 「金仙滝」の立て札。
滝の高低差は3~4mほどでしょうか。
清らかな水しぶきがあがっていて、とっても涼やか。
滝の落ち口が細くすぼまっているので
岩肌をすべってすそ広がりになっている姿も美しい!
深呼吸すると、マイナスイオンを胸いっぱいに吸い込んだ気分です。
滝の横には洞穴がありました。これは作られたものでしょうか?
洞穴にはお供えの跡もありました。
仙人の伝説が残る地だけに気になります。
滝に沿って山道があるので、道に戻って少し登れば
滝を真上から見ることもできました。
ただし、危ないのでくれぐれも足元にご注意を。
山を下ったら、せっかくなのでほんの少し足を延ばして
坂本本町の飛龍の滝も見に行ってみましょう。
同じく京阪石坂線で終点の坂本へ。
比叡山のお膝元で、美しい石積みの町並みで知られています。
まちを流れる大宮川。その上流、日吉大社の境内に滝はあります。
大宮川に架けられたこの橋。
豊臣秀吉が寄進したもので、石橋としては日本最古級です。重要文化財。
この川は瀬が浅く、流れも穏やかで、神社の木立が日差しを防いでくれるため
子供たちの絶好の遊び場。
実は私も子供のころ、よくここで水遊びをしました。
この日も、川に足を浸して涼んでいる何組かの親子連れを見かけました。
ただし、神社の境内なので水着や裸になるのはご法度。ご注意を。
境内には入苑協賛料300円(子供150円)を払って入ります。
紅葉の美しさでも知られる日吉大社ですが、
夏のこの時期、せせらぎが響くなか、石橋と青もみじのコントラストも見事です。
境内を奥へと進みます。
西本宮の左手に「日吉山荘」の文字。
この奥にあるのが「飛龍の滝」。
説教浄瑠璃『愛護の若』にも登場し、古くから知られる美しい滝です。
滝の横にある古い建物は昭和2年築。
ここで川魚料理や牛すきをいただくことができます。
この日も予約があるそうで、川床の特等席ですき焼きの準備が始まっていました。
牛すきは4095円とか。
おそばや甘酒、お茶だけでも利用できます。
お店が空いているのはお昼から9時。ただし6時以降は予約制とか。
せっかくなのでお抹茶セット(525円)で一服。
蝉の声をかきけすほどの滝の響き。
木立が日差しを遮っているうえに、川辺の涼しさもあいまって
夏とは思えないほど。
そんななかで、あたたかいお茶や甘酒をいただくのも一興です。
まだまだ暑さは続きますが、クーラーの部屋を出て
爽やかな涼を求めに出かけてみませんか。
※情報は2012年8月現在です。
金仙滝
飛龍の滝
************************************
金仙滝
★場所 大津市滋賀里甲
★地図 地図はこちら
飛龍の滝
★場所 大津市坂本本町 日吉大社内
(日吉山荘 電話:075‐578‐0065)
★地図 地図はこちら
Posted by しがまにあスタッフ at 20:00
│坂本・堅田