いよいよ明日からクライマックス。日吉大社「山王祭」

しがまにあスタッフ

2013年04月11日 20:00

桜も名残りとなるころ、湖国は祭りの季節を迎えます。

なかでも湖国三大祭の一つに数えられる
日吉大社の「山王祭」
は、
明日からの12・13・14・15日がクライマックス。


Ⓒびわこビジターズビューロー

毎年3月1日にはじまるこの大祭は約1300年前に始まったとされる古いお祭り。
今回はその見どころをご紹介しましょう。



山王祭といえば、桜吹雪が舞うなかでの神輿渡御がよく知られるところ。



写真は昨日の4月10日現在。まだまだ桜は満開でした。

日吉の馬場として知られる表参道。

参道を下った向こうには琵琶湖の湖面が光って見えます。



朱色の鳥居の奥に見えるのが八王子山。
3月の神事で、いまはこの山の上にある奥宮に、牛尾宮・三宮の二社の神輿が渡御されています。


境内の東本宮近くにある「神輿収蔵庫」。

ここには桃山時代から江戸時代にかけてつくられた七基の神輿が展示されています。
豪華なお飾りは必見。もちろんすべて重要文化財。


日吉大社には2つの本宮と5つの摂社があり
それぞれ次の神様がお祀りされています。

西本宮・大己貴神
東本宮・大山咋神

牛尾宮・大山咋神荒魂
樹下宮・鴨玉依姫命
三宮宮・鴨玉依姫命荒魂
宇佐宮:田心姫神
白山宮:菊理姫命


その収蔵庫前にあるのが、八王子山の奥宮への登山口。




両脇に三宮遥拝所と牛尾宮遥拝所があります。


山王祭は、いわば大山咋神さまと鴨玉依姫命さまのご婚礼。
山へおこもりになった二柱が神様をお産みになるようすを
神事がなぞらえているといわれています。


12日夕刻からはじまる「午の神事」は、
八山の奥宮に渡御されている二柱を、ふもとの東本宮に奉還する神事。


Ⓒびわこビジターズビューロー

二基の神輿にたいまつをかざし
急坂を担ぎおろすようすは圧巻です!


こちらが東本宮。






ここには樹下宮もあり、下山した牛尾・三宮の二基とあわせて、四基のお神輿が出ます。




翌13日は、西本宮・宇佐宮・白山宮の三基の「神輿出し神事」からスタート。

宇佐宮。


白山宮。



そして、こちらが西本宮。



東本宮でも四基の神輿が宵宮場へ渡御すると
家伝の甲冑に身を飾った武者と稚児の行列がはじまります。


Ⓒびわこビジターズビューロー

菊や牡丹など造花の花笠十数基が出て「花渡り神事」と呼ばれます。


そして日暮れのころから行われるのが有名な「宵宮落とし」。



ここに神輿が勢ぞろいます。


Ⓒびわこビジターズビューロー

たいまつの火に照らされた産屋で、神輿を持ちあげて降り落とす様は大迫力。

四基が男神と女神に分かれ、荒々しくゆすりあげられるようすはお産を意味しているそう。
ここで上賀茂明神の別雷神が生まれるといいます。

降り落とした四基の神輿は西本宮まで競って担ぎあげられたところで
この日の行事は終了。



翌14日朝。
西本宮にずらりとそろった七基の神輿。


Ⓒびわこビジターズビューロー

これが大鳥居をくぐって神輿神幸が始まり、桜舞う坂本のまちを巡行します。



神輿は途中、トラックに乗せられ、町内をまわったあと
唐崎の七本柳から二基が琵琶湖へ。

この「船渡御」はミシガンからも見ることができるとか → 



粟津の御供を奉献したあと、夕闇せまる比叡辻の若宮神社から上陸し
日吉大社へ戻ったあと、翌日の神事で祭りは1カ月半にわたる神事の幕を閉じます。



古式ゆかしく、勇壮で、山に湖にと滋賀の魅力を堪能できるこのお祭り。
ぜひ一度出かけてみてください。


Ⓒびわこビジターズビューロー


※情報は2013年4月現在。詳しくは直接お問い合わせください。




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日吉大社

★住所      大津市坂本5-1‐1
★電話      077‐578‐0009
★参拝時間   6:00〜16:30
★入苑協賛料  大人300円 子ども150円

★HP       http://hiyoshitaisha.jp/

★地図      地図はこちら

   


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