2月に入ってぐっと寒くなりました。
みなさまお元気ですか? スタッフのふみさーです。
まちは冬の気配が一段と色濃くなってきましたが
ひと足先に春を訪ねて、
「坂本盆梅展」へ行ってきました。
京阪坂本の駅を降りると、「穴太(あのう)積み」の名で
全国に知られる石積みの街並み。
延暦寺・日吉大社の門前町として栄えたこの一帯は
国の重要伝統的建造物群保護地区に選定されています。
大津市坂本で盆梅展が開かれるのは今年がはじめて。
期間は3月11日までで、
会場となる「旧竹林院」は、延暦寺の僧侶の隠居所である「里坊」のひとつ。
約3300㎡の庭園は国指定の名勝で、
梅と庭の美しさを同時に楽しめるのがこの盆梅展の魅力。
入館料は大人310円、小学生150円です。
主屋の玄関を入ると、ふわりと漂う梅の香り。
会場に展示されている約60鉢の盆梅は、坂本在住の河村庄太郎さんが
代々受け継ぎ、丹精込めてきたもの。
毎年自宅で展示されていましたが、今回、地元からの要望で
この盆梅展が実現したのだとか。
100鉢以上のなかから入れ替えて展示され、これから見ごろを迎えます。
庭園を背景に並ぶ盆梅は、古いものは樹齢120年。
紅梅や黄梅、加賀白梅などの品種が並ぶなか、
1本の木に違う色の花が咲いたり、年によって花の色が異なる
「咲分け」はとくに珍しいもの。
可憐な花と見事な枝ぶりに、熱心に見入っている人も。
庭を眺めながらお茶をいただくこともできます。
お抹茶のセットは一服350円。
梅を楽しんだら、もちろんお庭も散策を。
門をくぐると、せせらぎが響き、しっとりした風情。
庭園は八王子山を借景にしていて、起伏のある地形を
巧みに利用しながら滝組みや築山を配しています。
日吉大社から続く大宮川の清流が園内をぐるりとめぐり、
木々の枝が生む陰影と、青々と茂る苔が別天地をつくり出しています。
水の流れをたどっていくと、滝組みの上に見えるのが
ひときわ侘びた風情の「四阿(あずまや)」。
そして、小道の向こうに見えてくるのが茶室。
庭園内には2棟の茶室と四阿が配されていて、
一連で使用することによってお茶事ができるように工夫されています。
なかでも、この入母屋造りカヤ葺きの茶室(小間)は
「天の川席」と呼ばれる珍しい間取りなんだとか。
二つの出入口が設けられ、主人の両脇に客人が並ぶようつくられています。
各流の家元や茶匠もここを訪れて、茶事を催し
四季折々に異なる風情を楽しみに足を運ぶ人も多いようです。
盆梅展期間中は、資料館で写真家・立花明敏さんによる
「坂本の風景」写真展も開催されています。
会場で人気を呼んでいたのが、穴太積みを模したお菓子
「石積みパウンドケーキ」。
見た目の美しさもさることながら、チョコと大納言の取り合わせも
ぴったりな、上品な味わいケーキでした。
地元の洋菓子店ラ・フルール作で、1個160円、1箱840円。
盆梅展はもちろん、坂本の街並みを
じっくり散策してみるのもおすすめです。
■坂本盆梅展
期 間:2007年1月20日(土)~3月11日(日)
会 場:旧竹林院(国指定名勝庭園)
入園料:大人310円、小学生150円
※情報は2007年2月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
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旧竹林院
★住所 大津市坂本5-2-13
★電話 077-578-0955
★開園時間 9:00~17:00(受付は16:30まで)
★休園日 月曜(祝日の場合は開園、翌日休)
★HP 坂本観光協会
http://turuya.jp/sakamoto/index.htm
★地図
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