九品の滝

しがまにあスタッフ

2008年08月14日 20:00

連日の暑さに、クーラーもフル稼働の毎日。
そんななか「天然の涼」を求めて出かけてみるのもまた一興ですよね。

琵琶湖や川など水辺のスポットが多い滋賀ですが
なかでもおすすめなのが県内各地にある「滝」。

深い緑のなかに響く水音と苔むす岩、
そして流れが生み出すマイナスイオンで心身ともにリフレッシュしてきました。



行ってきたのは「金勝(こんぜ)のさと」として知られる栗東市南部。
その穴口川上流にある「九品(くぼん)の滝」は、
湖南地方では最大級の滝として知られています。


かなり近くまで車で入れるため、山歩きが苦手、という人にもおすすめ。
石碑の周辺に駐車できるスペースがあり、ここからは大人の足で歩いて10分弱ぐらい。


滝までの林道も整備されていて、木陰のなか、川のせせらぎに耳を傾けながら奥へ進みます。



林道脇には、山から水が湧いているところも。



「九品」とは、仏教用語で極楽浄土への9つの往生の仕方を表したもので、
まずはじめに上品・中品・下品があり、その一つひとつがさらに三つに分けられるとされています。

滝の名は、ここの流れが三段に分かれて落ちることにちなんでいるとか。


言い伝えによると、江戸中期、九州島津藩主の側室だった女性が
滝の近くの観音寺に尼として住んだ折、この滝の清らかさに惹かれて

「井上の 滝の響きはさながらに 九品浄土の楽とこそきけ」
(滝のすがすがしい響きは、さながら極楽浄土の音楽を聴くようだ)

と読んだことが始まりといわれています。


上部の「上滝」は約10m、「中滝」は約8m、「下滝(または門滝)」は約3mからなり、
総高約20m、渓流を含めた延長はおよそ100mにも。


最初に見えてきたのは「下滝」。水が滝つぼへ落ちる音がすがすがしい。



下滝を過ぎたところから、手すりが取り付けられていて、その横が「中滝」。



流れに目をやると、一帯が巨大な岩盤になっていて、その上を
水がすべり降りているようすがよくわかります。



そして、その奥に見えてくるのが最も高低差の大きい「上滝」。


ダイナミックな流れからは絶えず飛沫が上がっていて
ひときわ清涼感が漂うのは滝が作り出すマイナスイオンのせいでしょうか?


滝を眺めながら、しばし深呼吸。


涼しさを満喫して帰路へ。
流れに沿って階段が設けられていますが
一部、岩肌をそのまま利用している部分もあり
すべりやすくなっています。

山歩きの装備の必要がないとはいえ、
足元がしっかりした靴は必須です。















林道からは、下の河原へ降りられるようになっていて
川遊びやお弁当を広げて楽しむ人も。



近くでちょっとひと休みを、というなら、
ぜひ道の駅「こんぜの里りっとう」へ。

レストランでは山の幸・イノシシを
使った「しし丼」が有名。
地域の名産品が買えるほか、
ハイキングに疲れた足を癒す足湯もあります。











くわしくは来週火曜「ウマしが」日記でレポート予定。お楽しみに!






※情報は2008年8月現在。詳しくは直接お問い合わせください。


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九品の滝 (くぼんのたき)
★住所  栗東市井上
★電話  栗東市観光物産協会 077-551-0126
★地図  地図はこちら



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